儚く美しい彼に、幸せの花雨を。

「夏海には、分からないよ…僕の気持ちなんて」
彼はぎこちなく笑いながらそう言った。
そんな、そんな笑顔見たくないよ…。
「何が分からないの?分かるよ、愁の気持ち、辛いよね、悲しいよね。でも、私はその気持ちを楽しいに変えられるように、傍にいるんだよ…?」
「どうして?どうして夏海はこんな僕のためにそこまで…どうせ死ぬのに」
「どうせ死ぬなんて…言わないでよ…。私、私っ…」
「ねぇ夏海、夏海が初めて僕に『傍にいたい』って言った時の事、覚えてる?」
急に、どうしたのだろうか。
そう思いながらも、私は頷いた。
「夏海が傍にいたいって言ってくれた時、僕は正直、怖かったんだ。僕が死んだ時、夏海はちゃんと、前に進めるのかなって…。その時僕は生きてないから夏海を救うことが出来ない…。最近夏海はよく泣いちゃうよね、それって、僕のせいだよね…?」
彼は瞳を揺らしながら、泣いてしまうことを耐えるのが精一杯のように、笑った。