儚く美しい彼に、幸せの花雨を。

でも、決して彼に『好き』だと言ってはいけない。もし言ったら、彼は自分を責めるだろう。そう思わせてしまう事が、1番嫌だから。
「うわぁ!綺麗な写真ばっかりだね」
「うん、これとか凄く綺麗じゃない?」
そう言って彼が指を指した写真には、白く清楚で可憐な花が写っていた。
これは確か…
「鈴蘭だね、綺麗」
「夏海、花詳しいの?」
「凄くって訳じゃないんだけど、昔お母さんと良くお花畑とか行って、色々教えてもらってたの」
「そうなんだ」
「うん、それに、鈴蘭は教えてもらってた中でも結構好きだったんだ」
「どうして?」
「鈴蘭の花言葉、知ってる?」
「んー、下を向いてるから、良い意味ではないのかな」
「それがね!鈴蘭の花言葉は、『再び幸せが訪れる』って意味なの」
そう、私があなたと出会った事のように。
だから私は、よりこの花を好きになったんだよ、まるであなたと私の物語のようだから。
「『再び幸せが訪れる』か、凄く僕たちにぴったりの花言葉だね」