儚く美しい彼に、幸せの花雨を。

勢いで言ってしまったため、言葉が出てこない。今日、クリスマスなのに…ずっと楽しみにしてたのに…。
「夏海…ごめん、これだけは本当に言えないんだ…また、傷付けたくない…」
そう言って、愁は顔を歪ませた。
『また』ってどういう事なの…?
でも、そんな顔見たらもう聞けないよ…。
「そ、っか…分かった、私こそしつこく聞いてごめんね?」
「ううん、大丈夫…」
本当は、辛い。今すぐにでも聞きたい。
でも、聞いたら私たちの関係が何もかも壊れてしまうような気がする。
愁…このモヤモヤは、どうすればいいの?
「…ねぇ夏海」
「どうしたの?」
「無くなった記憶は、戻ったの?」
どうして今そんな事聞くの?
「ううん、まだだけど…」
「もしも、その記憶の中で…夏海にとって大切な人がいたとしたら、思い出したい?」
急に、何を言ってるの…?
そんなの…
「思い出したいに決まってるよ…大切な思い出だもん…多分だけど、記憶の中にいた人は、私にとってとても大切で、大事な人なの、大好きなんだよ…」