葬儀場で、美智子さんの泣き声だけが、ずっと響いていた。
それでも、私は泣けなかった。涙が浮かんでこなかった。両親の死に現実味がなく、家に帰ったらいつものように「おかえり」が聞ける、また家族3人で旅行に行ける。もっともっとたくさんの思い出を作って、私が大人になったら、親孝行としてまた3人でお出かけをしたり、笑いあったり、他愛のない話をしたり…
それももう、叶うことの無い夢物語。
死んでいい人間じゃなかった。2人は誰もが認める善人だった。これからも幸せに暮らす人生だったはずなのに、とても良い人達だったのに、こんな一瞬で奪われるなんて…。
あぁ、私があの時、お母さんの言う通りに旅行を延期していれば…。私が自分の事しか考えないで駄々をこねたから。私の不本意な発言でお父さんとお母さんが亡くなってしまった。私はその時、命の脆さを思い知った。
全部、全部私のせいだ。
2人は天国で、私に怒ってるかな、呆れてるかな。それとも、許して、くれてるかな…。
それでも、私は泣けなかった。涙が浮かんでこなかった。両親の死に現実味がなく、家に帰ったらいつものように「おかえり」が聞ける、また家族3人で旅行に行ける。もっともっとたくさんの思い出を作って、私が大人になったら、親孝行としてまた3人でお出かけをしたり、笑いあったり、他愛のない話をしたり…
それももう、叶うことの無い夢物語。
死んでいい人間じゃなかった。2人は誰もが認める善人だった。これからも幸せに暮らす人生だったはずなのに、とても良い人達だったのに、こんな一瞬で奪われるなんて…。
あぁ、私があの時、お母さんの言う通りに旅行を延期していれば…。私が自分の事しか考えないで駄々をこねたから。私の不本意な発言でお父さんとお母さんが亡くなってしまった。私はその時、命の脆さを思い知った。
全部、全部私のせいだ。
2人は天国で、私に怒ってるかな、呆れてるかな。それとも、許して、くれてるかな…。