予定通りにコーヒーチェーン店に着くと、ドリンクを一つずつ注文して三階のカウンター席に座った。
 誰が一番にくるか話ながら待っていると、予想した通り、集合の二十分前に森田と牧野が揃ってやってきた。住んでいる場所がそれぞれ真逆だから、きっと改札口で合流したのだろう。傍から見ても仲睦まじい様子が伺える。特に森田が女子と話しているのをあまり見かけないから、俺には新鮮だった。

「なんだ、思ってたより仲良さそうじゃん」
「そうなの! 遊園地のどこかで二人きりにできないかな?」
「計画は佐山も知ってるのか?」
「ううん。さっちゃんと私と、溝口くんだけ」
「佐山にも話しておけば? 人数制限があるアトラクションもあるし、誘導はできるかもよ?」
「そうだね……さっちゃんと相談してみる。でもどうして溝口くんはこのことを知っていたの? もしかして私が話してた?」
「人数合わせみたいに誘われたからな」
「え……それはごめん!」
「いいよ、もう慣れた」

 さらに集合時間の五分前に佐山と青山が合流した。そろそろ降りて行ってもいいだろう。俺と凛花が店を出て四人と合流すると、いきなり佐山がニヤニヤと悪い笑みを浮かべて迎えてきた。

「溝口、古賀ちゃんおはよー! 一緒に来たの?」
「うん! 家が近所だからね」
「すごいよコイツ、張り切りすぎて一時間も早く俺の家に来てたんだから」
「ちょっ……家まで迎えに行ったの? 本当に?」