心待ちにしていたクリスマスは過ぎてしまった。
結局、私の思いと好きな気持ちを、幼なじみの春樹に伝えることは叶わない。
手紙と毛糸のマフラーは紙袋に入ったまま、クローゼットの奥で眠ってるのかな……
悔やんだり悩んでも後戻りできない、私は死んでしまったのだから。
体が無い幽霊になっても、不思議と生前の心配はするんだね。
結局、私はどうなってしまうんだろう。
お正月が過ぎて献花代が撤去されても、私は高校の制服姿。
事故があった交差点から、離れることができない。
「いつまで私は、この場所にいるのだろう……」
成人の日も過ぎて、高校の冬休みも終わろうとしてる。