「亜衣子衣子の主張は嘘ではないとしても女特有の思い込みかも知れない。本人はそれが真実だと思い込んでいるから証言に嘘はない。しかし、客観的に真実であるかどうかは別だ。そうであるとすれば亜衣子の話は自分の存在感を増そうとしたガセネタかも知れない」
「で、これからCDLに向かうんですか?何分位かかるんですか?」
「まあ小1時間とはかからないな」
「で、僕は何をするんですか?」
「俺と同じこと」
「運転ですか?いま免許証持ってないですよ」
「二人で運転できるか。ハンドルは1個だ。永山奈津子の尾行だ」
「だって、自宅なんかCDLに電話して聞けばすぐ分かるでしょ」
「だから藤四郎は困る。警察だと言えば確かに容易に聞き出せるが、聞かれたことを本人が知ったら証拠隠滅をはかるだろ。そうでなくっても貴重な情報が入手できなくなる。上質の情報は手間暇かけなければ手に入らない。料理と同じ。安禄山がなぜはやっているか?」
「上質の情報となんか関係があるんすか?」
「安禄山の斜め向かいに石狩という居酒屋がある。こっちはぜんぜんはやってない。混雑を厭う酔客だけが石狩に行く。なぜか?」
「何か関係があるで?」
と言う察しの悪い土岐に苛立って南條がため息を吐く。
「安禄山の大将は毎早朝、築地の魚河岸に通い、昼過ぎから仕込みを始める。だから店は五六時間程度しか開いていないが実労働は十時間以上だ。だから安くてうまいもんが出せる。対して石狩のマスターは昼間は浅草のお釜の連中と墨田公園でテニスをやってる。全く仕込みに時間をかけてねえんだ。近所のスーパーで惣菜や魚や肉の特売があると石狩のかみさんとよく出くわす」
「いい情報をとるためには仕込みに時間をかけろということで?」
と土岐は持って回った言い方に少しまだるっこしさを感じて言った。
「そういうこった。それに永山奈津子が自宅に帰るとは限らん」
「でもそれだけなら、僕はいらないでしょ」
「捜査は二人一組が原則だ。そうでないと、トイレにも行けない」
「だって、僕は民間人でしょ」
「で、これからCDLに向かうんですか?何分位かかるんですか?」
「まあ小1時間とはかからないな」
「で、僕は何をするんですか?」
「俺と同じこと」
「運転ですか?いま免許証持ってないですよ」
「二人で運転できるか。ハンドルは1個だ。永山奈津子の尾行だ」
「だって、自宅なんかCDLに電話して聞けばすぐ分かるでしょ」
「だから藤四郎は困る。警察だと言えば確かに容易に聞き出せるが、聞かれたことを本人が知ったら証拠隠滅をはかるだろ。そうでなくっても貴重な情報が入手できなくなる。上質の情報は手間暇かけなければ手に入らない。料理と同じ。安禄山がなぜはやっているか?」
「上質の情報となんか関係があるんすか?」
「安禄山の斜め向かいに石狩という居酒屋がある。こっちはぜんぜんはやってない。混雑を厭う酔客だけが石狩に行く。なぜか?」
「何か関係があるで?」
と言う察しの悪い土岐に苛立って南條がため息を吐く。
「安禄山の大将は毎早朝、築地の魚河岸に通い、昼過ぎから仕込みを始める。だから店は五六時間程度しか開いていないが実労働は十時間以上だ。だから安くてうまいもんが出せる。対して石狩のマスターは昼間は浅草のお釜の連中と墨田公園でテニスをやってる。全く仕込みに時間をかけてねえんだ。近所のスーパーで惣菜や魚や肉の特売があると石狩のかみさんとよく出くわす」
「いい情報をとるためには仕込みに時間をかけろということで?」
と土岐は持って回った言い方に少しまだるっこしさを感じて言った。
「そういうこった。それに永山奈津子が自宅に帰るとは限らん」
「でもそれだけなら、僕はいらないでしょ」
「捜査は二人一組が原則だ。そうでないと、トイレにも行けない」
「だって、僕は民間人でしょ」


