と南條の耳元で囁くように言った。土岐が立ち上がるのに合わせて南條もやっと立ち上がった。力なくズボンの裾についた歩道の白い埃をはたいている。 「あのバッジは中田老人の裏庭で俺が拾ったものだ」 と聞いて土岐は、 「いつごろ?」 と聞いていた。