と南條が声を掛ける。老婆は土岐の顔を見ながら震える手首で生ビールをジョッキに注いだ。ジョッキを置くところがない。持ったまま素早く飲み干した。背筋に悪寒が走った。喉が乾いていたのでうまかった。土岐はショルダーバッグを膝の上に乗せ手帳のページを一枚破りながらメモを書き始めた。最初の1枚を南條に見せた。南條は説明してくれと言いたげにメモから目線を上げた。
「アメリカでは大量の行方不明者がいて、一番多いのは少女です。一説では変態者の犠牲になっているらしい。永山奈津子がドリムランド職員の家で十数名の人たちとひそかに会っていました。仮装パーティーみたいでした。また、林さんの記憶では、永山奈津子の写真をどこかで見たような気がするとのことでした」
次に土岐は紙に、
〈メソポタミア文字=nかj〉
と書いて説明した。
「夜目遠目で、はっきり見たわけではないんですが、感じとして例のメソポタミア文字は斜めになっていたのでnかjです。確認したわけではありませんが、その家に集まった全員がそのバッジをつけていたようで。でも金文字ではなくって陶器でもないようでした。家の主の名前はジェイムズ・ノイマンで頭文字J・Nで一致します」と土岐はもう一枚書いた。
〈3411=住所+ナンバープレート〉
「なんだ、これはこっちと全く同じじゃねえか」
「奈津子が連中と密会した民家の住所番号が3411でそこに集まってきた五六台の車のナンバーが州は違うんですが、全て3411でした。その集会は毎年、同じ家で同じ時期にやっているそうです。同じ時期というのはホスピタリティコンベンションのあるときです。家の住民はドリムランドで着ぐるみの仕事をしているそうです」
「その、ホステスさん今晩小便、ってえのはなんだ?」
「いえホスピタリティコンベンションです。企業研修会のようなものでしょうか。いかに客に接遇するか?サービス業の真髄を討議したり、報告したりする会のようです。まあ、テーマパークというのはリピーターがいないとゴーイング・コンサーンとして成立しませんから、そういったことが重要になるんだと思います。とくにアナハイムから始まって、フロリダ、東京、パリ、ホンコンと世界展開してきたんで、文化の違いでホスピタリティの概念が異なるとか」
「昼間はそういう会議に参加して夜は少女殺人の相談てえこと?」
「アメリカでは大量の行方不明者がいて、一番多いのは少女です。一説では変態者の犠牲になっているらしい。永山奈津子がドリムランド職員の家で十数名の人たちとひそかに会っていました。仮装パーティーみたいでした。また、林さんの記憶では、永山奈津子の写真をどこかで見たような気がするとのことでした」
次に土岐は紙に、
〈メソポタミア文字=nかj〉
と書いて説明した。
「夜目遠目で、はっきり見たわけではないんですが、感じとして例のメソポタミア文字は斜めになっていたのでnかjです。確認したわけではありませんが、その家に集まった全員がそのバッジをつけていたようで。でも金文字ではなくって陶器でもないようでした。家の主の名前はジェイムズ・ノイマンで頭文字J・Nで一致します」と土岐はもう一枚書いた。
〈3411=住所+ナンバープレート〉
「なんだ、これはこっちと全く同じじゃねえか」
「奈津子が連中と密会した民家の住所番号が3411でそこに集まってきた五六台の車のナンバーが州は違うんですが、全て3411でした。その集会は毎年、同じ家で同じ時期にやっているそうです。同じ時期というのはホスピタリティコンベンションのあるときです。家の住民はドリムランドで着ぐるみの仕事をしているそうです」
「その、ホステスさん今晩小便、ってえのはなんだ?」
「いえホスピタリティコンベンションです。企業研修会のようなものでしょうか。いかに客に接遇するか?サービス業の真髄を討議したり、報告したりする会のようです。まあ、テーマパークというのはリピーターがいないとゴーイング・コンサーンとして成立しませんから、そういったことが重要になるんだと思います。とくにアナハイムから始まって、フロリダ、東京、パリ、ホンコンと世界展開してきたんで、文化の違いでホスピタリティの概念が異なるとか」
「昼間はそういう会議に参加して夜は少女殺人の相談てえこと?」


