もう、長く生きられないことが怖くないのだろうか。どんな生き方をしていても、生物なら必ず死が怖いはずだ。

 その後、特に会話が弾むことはなかった。お互い無言で飲んだコーヒーがなくなる頃、木村先輩がやっと話し始める。


「もう、いいかな」


「そうですね。そろそろ帰りますか」