「琴音、虹をバックに二人で写真を撮らない?」


「いいけど、映るかな?」


「なんとかしよう」


 二人は立ち上がった。僕はカバンからスマホを取り出すと、虹を背景に写真を撮ろうと試みた。


「ダメだ。全然入らない」


「そうね」