空には見たこともないくらい大きな虹のアーチが掛かっていた。

 映画館で観た映像の虹よりも美しく、それでもこの世のものだとはっきりと言える。紛れもなくこの世界の虹だ。

 僕たちはあの虹を渡って、二人で生きられる未来へとやってきた。そう思わずにはいられない。この瞬間をどうにか残したくなった。