「僕の寿命の全てを、琴音に届けてください」


 躊躇いのない僕の言葉に、カトアミケルは微笑むのをやめて戸惑った。

 恋人のために命を投げ出すと言い出したら、誰だってこうなるだろう。やはりこの天使はどこまでも人間らしい。

 僕はもう一度言う。


「お願いします。琴音を生き返らせてください」