気がつくと僕は真っ白な空間にいた。どれだけ広いかもわからない。上も下も右も左もわからない。

 木の階段を駆け上がっていたはずだが、瞬間移動してしまったようにも感じるし、ちゃんと階段を上がったようにも感じる。

 さっきまでいたドリーム・シネマのような場所の空気とも違う。まるで、自分の外側に無限があるようだ。不思議と前にも来たことがある気がする。