純子さんは身体はガタガタ震えていた。酷く憔悴しているようだ。荒い呼吸と共に、うわごとのような言葉が出てきた。


「琴音の心肺が停止したなんて嘘よ……そんなことありえない……私より先に、琴音が死ぬなんてありえない……」


 どうやら事故が起きて、数日後のようだ。

 琴音の心肺が停止していたなんて、もちろん僕は知らなかった。