「ごめんね。痛かったよね」

 琴音を優しく寝かせた。涙ではなく、ただ震えた言葉が溢れる。

「お願いだよ……起きてくれよ……僕をまた一人にしないでよ。琴音がいたから毎日が楽しくなったんだよ。だからいなくならないでよ……」

 少し落ち着いたように見えた感情が、また一気に昂る。