あの虹の向こうへ君と

 永遠のような数秒が終わる。

 まぶたを開けた。眩しい陽射しの中で、琴音が少し恥ずかしそうに笑っている。つられて僕も笑った。先程まで落ちそうだった涙はもうない。

 琴音はまた、僕の肩に寄りかかった。