「それなら怖くて当然か。でも今は怖くないよ」


 琴音は僕をまっすぐ見つめ、自信に満ちた声で言った。


「翼がいてくれるからね」


「い、行こうか」


 なんだか照れ臭くなり、僕は森へと進んだ。後ろから琴音がついて来て、道なきみちを二人は進む。