だが、彼が現れることはなく、陽が沈んでしまった。


「管理人のおじいさんに琴音のこと会わせてあげたかったけど、もう遅いから帰ろうか」


「そうだね。また今度来ようか」


「うん。次に来たときは会えるかもね」


 琴音はなにも言わなかった。僕達はそのまま教会を後にした。