「遠い未来を祈ってくれないかな。二人のこれからの未来を祈ってよ」


 琴音は天使よりも優しく微笑んだ。


「私達は普通の恋人同士でしょ? それなら当然、二人の未来がこれからもずっと続いていくことを祈るよ。私の寿命? そんなの知らない」


 琴音の力がこもった言葉に、目が潤んできた。だが、泣いてはいけない。涙は見せたくない。