「付け終わったよ。こっち向いて」


「うん」


 琴音がクルッと僕の方を向く。その時、大きな声が出てしまった。


「すごく似合う! 琴音、可愛いよ!」


 琴音は恥ずかしそうに下を向いた。

 なにかまずいことを言ってしまったのだろうか。それとも、声が大きすぎてしまったのだろうか。琴音は小さく呟いた。