「いらっしゃいませ」


 お洒落な三十代半ばくらいの男性店員が、元気よく迎えてくれた。

 十五畳程の広さの木目調の店内は、外観と違い綺麗だった。雑貨屋が売っているというよりは、まるで飾ってあるようだ。

 口コミサイトの写真で見た通りである。いや、それ以上に良い。

 こんな素敵な評判のいい店なのに、運よくお客さんは僕と琴音しかない。もはや、貸切状態だ。