ドッグタグネックレスがないのだ。あのドッグタグがなんだったのか、聞くタイミングを逃してしまい今でもわからない。それでも、大切なものだったということはわかる。

 それを池に投げ捨てて、交際してくれた。そこまでしてくれた琴音に、僕が新しいネックレスを買ってあげたいと思ったのだ。誕生日プレゼントも買いたかったので、ちょうど良かった。