「ここが私の部屋だから待っていて」


「はい」


 案内された部屋は想像と違っていた。

 CDやDVDや書籍でいっぱいになった本棚があるのは思った通りだ。

 だが、その部屋はピンクと白を基調としていて、いかにも女の子の部屋という感じだった。ベッドには体よりも長い耳が垂れている、ウサギのようなぬいぐみまで置いてある。

 もっと、地味な部屋に住んでいると思っていた。