「無理なら先輩のために諦めます。でも、覚えておいてください。好きになった女性のことは、なにがあってもいつだって守りたい。男ってそういうものです。だから、善斗くんもずっと後悔していたと思います。僕だっていくら傷ついても構いません。僕は誰がなんて言おうと木村先輩が好きです」


 自分の声とは思えないくらい力強く言ってしまった。秋の深夜に合わないくらい熱い声だ。

 少し重いかもしれない。それでも、言いたいことは言えた。