言ってしまった。

 恋人同士になれなくても構わない。そう思っていたはずなのに、心の奥底ではずっとなりたいと思っていた。僕は本当に自分勝手な男だ。

 木村先輩は、また俯いた。鼻をすする音が聞こえる。