「居心地の良さです。木村先輩、すごく居心地がいいんです」


 木村先輩は大きく目を見開いた。今まで見たことがないくらいに驚いている。だが、すぐに悲しそうに俯いてしまい、弱々しい声が漏れた。


「私、強くもないし優しくもない。今日だって孤独に負けたよ」


「自分のこと、責めないでくださいよ」