木村先輩は真っ直ぐ僕を見ている。僕も真っ直ぐ見て、覚悟を決めた。 「芯が強くて優しいところです。僕は先輩に救われました。あとは……」 鼓動はさらに速くなり、声が裏返りそうになる。きっとこれが一番の理由なのだろう。 一呼吸置いて言った。