「だから、私は善斗さんにあの映像を見せてからも、行くことをやめられなかった。でも、何度行ってもあの現象は起きなくて、知り合いを連れて行かなければ大丈夫だと思うようになったの」


「そうだったんですね」


「あんな遠い場所だから、知っている誰かと会うこともないと思って油断していた。私が行くことをやめていれば、斎藤くんを巻き込むこともなかった」