せめて、その運命に善斗さんを巻き込まないために、彼の名前は出さなかった。

 それから、私は流されるようにここまで来てしまった。居心地がいい斎藤くんの優しさに甘えていたのだ。

 ユニオン・チャイルドに行った時も、久々に誰かといて楽しくて笑ってしまった。