返事がない。沈黙だけが受話器から聞こえる。

 もう沈黙でもいい。これは木村先輩と繋がっている特別な沈黙だ。

 しかし、しばらくすると啜り泣くような声が聞こえてきた。


「先輩! 大丈夫ですか!?」


 深夜にも関わらず、大きな声を出してしまった。