「よし、これならどうだ。おまえはオレをすごい人間だと思って尊敬しているな?」


「うん。もちろん」


「そうだよな。だってオレは尊敬されるようなすごい人間だからだ。そのオレがおまえをすごい人間と言っているんだ。つまりおまえは?」


 優しくて暖かい誘導尋問だ。もう僕は、こう答えるしかない。