あの虹の向こうへ君と

「僕がすごい人間? そんなことないよ」


「そんなことあるぞ。オレが今でもすごい人間でいられるのはおまえのおかげだ」


「え? 僕の?」


 なんのことだか、さっぱりわからない。きょとんとする僕を見て、彼は昔を懐かしむように微笑んだ。