楽しみではあったが、バイクに乗るのが初めてで怖かった。それでも、善斗くんを信頼して後ろに乗る。


「おまえ、二人乗り怖いか?」


「ちょっとね」


「そうか。気合いでどうにかしろ」


「う、うん」


 善斗くんがエンジンをかける。走りだしてしまえば、なにも怖くなかった。