木村先輩のお母さんが出演していた『奇跡と眠り人』を観るために、何度か足を運んでいるのだ。なにもやる気が起きなくても、これだけは続けていた。 だが、運が悪いことに毎回レンタルされているのだ。それでもこの行動が、僕の命の光をギリギリのところで光らせていた。