二〇一八年、九月三日、月曜日。

 朝はなるべく、遅く来るようにしている。教室のドアを開けると、僕以外の生徒は全員登校していた。誰ともあいさつを交わさないまま自分の席に座り、すぐに鞄からスマホを取り出す。

 昨日あんなことがあっても、習慣というものは変わらない。ホームルームが始まるまでまだ少し時間があるので、いつものように中学生時代に仲が良かった友達のSNSをチェックし始めた。