「僕は、木村先輩が好きです」


「そう。嬉しいわ」


 木村先輩はいつものように表情一つ変えずに言った。


 ダメだ。おそらく、僕の想いは三分の一も伝わっていない。「好き」を人としての好意としか、受け取ってもらえていないようだ。もっと、はっきり言おう。