突然、どうしたのだろうか。謝られる理由がわからなかった。木村先輩は悪いことなど一つもしていない。それにも関わらず、申し訳なさそうな小さな声で言った。


「小さい子が観るような映画に付き合わせちゃって……」


 そんなことかと拍子抜けしてしまった。当然、謝るようなことではない。