「ごめんなさい。こんなこと言うために呼び出して」


「そうだね。これなら、メッセージでいいのに」


 淡々とした口調が、今はナイフのように刺さってしまう。これでは迷惑をかけるために呼び出したのと変わらない。気持ちが一気に沈み、階段から転げ落ちていくような気分だ。


「別に遊びに行くのはいいけど」


 この一言で一気に舞い上がった。このまま屋上に出て、叫びたいくらいだ。自分でもあまりに単純すぎて驚いている。