【久しぶり。元気だよ。どうしたの?】


【斎藤くん、どうしているかなと思って気になったんだ。元気なら良かった。楽しそうでいいな】


 昔と変わらず、返事が早い。彼女のペースに一生懸命ついていこうとしたことを思い出し、すでに息切れしてしまいそうだ。

 だが、ここで終わらせるのも悪いので、とりあえず近況を聞いてみた。

 見捨てられるトラウマを作った張本人のことですら、見捨てられなくなっていたようだ。