色々考えているうちに、疑問に思い始めた。木村先輩はとにかく不機嫌で、やはり僕はいない方がいいのではないだろうか。でも、なにか引っかかる。

 そろそろ、帰ることも考え始めた時だ。

 動くような音が聞こえたので、すぐに木村先輩の方を向く。

 顔色が良くなった彼女が、しっかりと立っていた。元から元気そうには見えない人なので、マイナスがゼロになったように感じる。