突然の申し出に困惑する僕に、木村先輩は言った。


「ナスカフェへ。勉強、見てあげるよ」


 ナスカフェとはあのナスの看板のカフェで間違いないだろう。だが、唐突な展開に理解が全く追いつかなかった。


「忙しいならいいけど」


 木村先輩の好意だということは、さすがにわかる。断るのは失礼だ。


「お願いします」