だが、高校に入ってからの悩みは、受験に失敗した自分の責任だ。そのため、善斗くんに相談したことはなかった。

 彼に勉強を教えてもらった成果が出せなかった罪悪感も相まって、これからも相談なんて出来ないだろう。

 それにしても、あの木村先輩と仲良くしていたなんて、さすがコミュニケーション能力の塊だ。普通の人間は僕みたいに特殊なことにならない限り、関わることすらできないだろう。