心に雷が落ちたような衝撃が走り、顔から火が吹き出そうになる。こんなことは、初めてだ。最初に女性と手を繋いだ時でさえ、このようにはなっていない。


「このバンドもいいよ」


 木村先輩は僕の様子に、全く気が付いていない。別のCDを手に取り、先ほどよりマニアックで詳しい説明を始めてくる。心臓が口から出そうだったが、平静を装い耳を傾けた。