木村先輩に導かれるまま、ある棚の前まで来た。彼女は迷うことなく、一枚のCDを手に取る。


「斎藤くん、このバンドわかる?」


 そう言うと、CDのジャケットを僕に見せてきた。スパーク・シティというバンドだ。