「今日はありがとう」


「え? お礼を言うのはこっちです。僕が行きたいって言ったので」


 理由もわからずお礼を言われて、照れ臭さと困惑が混ざってしまった。木村先輩はそんな僕を見ても、やはりなんとも思っていないようだ。