言ってからすぐに後悔した。まだ、お互いに知り合って二週間未満だ。まともに会話ができるようになってからで考えれば、今日を含めて三日しか経っていない。木村先輩にこんなことを言う資格が、僕にないのは明白だ。

 彼女の少し大きな口が、ゆっくり開く。


「確かに、怖かった時もあったよ。でも、今は違う。受け入れる時間は十分あったからね」