もう僕の日常は変わってしまい、死が身近になっている。だから、もう少し普通に話せると思っていたが、躊躇ってしまった。大きく息を吸い、もっとストレートな言葉を絞り出す。


「木村先輩が死ぬ未来です。持っていても仕方ないと先輩が言ったCDをもらってしまえば、先輩の命の光が消えることを認めたことになります。僕にはできないですよ……」


「斎藤くんが認めても認めなくても、私は死ぬよ?」