女性と二人きりで他に誰もいないという状況が久々であり、本当はかなり緊張していた。それでも、今は話しやすいと言うしかない。木村先輩の大きな瞳に吸い込まれないように、視線を少し逸らして話を続けた。


「先輩からCDを貰ってしまうと、加担しているような気がしてしまうからです」


「なにに対してかな。よくわかんない」


 木村先輩は本当にピンと来ていないようだ。