「うん。そうだよ。うー!!……よしっ。じゃあそろそろ行こっか」

メープルは立ち上がり、伸びをしながら言った。

「次はどこに行くの?」
「市場だよ。美味しいお菓子を売ってるお店があるんだ」

それからまた長い長い階段を降りていき、外に出た。
そのまま歩いて市場へ行き、露店に売っているメープルのお気に入りのお菓子を二人で買った。

「うん。やっぱりここのスティックケーキは、最高!!どう?ブラウン。気に入った?」
「うん!!凄く美味しい!!」
「こうやって食べながら街を歩くってのもまた良いのよ」

スティックケーキを食べながら二人で街を散策する。コールランドの田舎とは違い、人の数が多くて活気に満ちたラウネリアの街は、ブラウンにとって些細な事でも新鮮に感じた。

メープルが次に案内してくれたのは、アクセサリーショップだった。

「ここ。私がよく通ってるアクセサリーショップなの。ねぇ、ちょっと覗いていこうよ」

アクセサリーショップの中に入った。広い店内には、キラキラと輝く可愛いアクセサリーから大人っぽいアクセサリーまで沢山の品が並んでいた。

「いらっしゃいませ」
「うわぁ!!綺麗!!色々ある!!」
「でしょ?ブラウン、こっちに来て」

ブラウンは、メープルについていく。

「このコーナーはね、ハンドメイドアクセサリーのコーナーなの」
「ハンドメイド?」
「そう。自分で好きなパーツを選んでオリジナルのアクセサリーを作る事が出来るの」
「へぇ!!面白そう!!」
「ねぇ。二人で材料買って帰ってからアクセサリー作ろうよ」
「うん!!なんだかとっても楽しそう!!」

二人はハンドメイドアクセサリーコーナーで、色々なパーツを選ぶ。

「うーん、まずは何を作るかだね。ブラウンは、何か作りたいものある?」
「じゃあブレスレッドがいいな」
「私は……うーん、そうだなぁ。ネックレスにするよ」

水色のストーン、ピンク色のビーズ、シルバーのサークル、ゴールドのチェーン。ハートの形やダイヤの形。どれもこれもオシャレで、ブラウンとメープルは二人で色々な材料を買ってアクセサリーショップを出た。

それから市場を歩いていると、今度は魚屋がメープルを見つけて話しかけてきた。

「おっ!!メープルちゃん。良い魚いっぱい入ってるよ。どれも安いよ。お買い得だよ」